チャイロスズメバチ
チャイロスズメバチの巣駆除
物置の内部
20,000円
わたくしは千葉県柏市戸張新田の穏やかな住宅地に足を踏み入れた。そこは、初夏の日差しが木々の間をすり抜け、柔らかな風が心地よく頬をなでる場所だった。目的地は、二世帯住居の一角に佇む物置。そこで、チャイロスズメバチたちが密かにその存在を主張していた。
その日、青空が広がり、軽く汗ばむほどの気温が心地よい午後だった。日が傾き始める頃、わたくしは依頼を受け、現場へと急いだ。1時間ほどの道のりが、蜂の巣の存在を知ったお客様にとっては永遠にも感じられたかもしれない。60代以上の女性のお客様は、二世帯住居で過ごす日々の中で、家族の安全を第一に考え、不安を抱えていらっしゃった。
物置にたどり着くと、そこにはテニスボールほどの大きさの巣が、静かにその存在感を放っていた。直径約10センチメートルのその巣は、チャイロスズメバチたちの手によって繊細に作り上げられていた。チャイロスズメバチは、その名の通り茶色い体色をしており、スズメバチの中でも攻撃性は低いものの、その数が増えるとやはり厄介な存在となる。
作業員数名と共に、わたくしは慎重に駆除作業を開始した。巣の周囲を観察し、一匹一匹の蜂の動きを見極めながら、静かにそして的確に駆除を進めていく。その瞬間、わたくしの頭にはチャイロスズメバチの生態が浮かび上がる。彼らは春から夏にかけて活動を活発化させ、秋にはその群れを拡大する。彼らの巣作りは極めて巧妙で、木の枝や建物の隙間など、さまざまな場所を選んでその存在を隠す。
1時間と少しの時間が過ぎ、ついに巣を完全に駆除することができた。お客様が心から安心されたご様子を見て、わたくしの心もまた穏やかになった。お客様は「完璧で何も文句がない」と微笑みながら感謝の言葉を述べられ、その笑顔はわたくしにとって何よりの報酬である。駆除作業にかかった費用は20,000円。家族の安全が守られたことを考えれば、その価値は十分にあると感じていただけたようだ。
わたくしは、自然の中で生活する以上、時にこうした生き物たちとの共存を考えなければならないと改めて感じた。そして、彼らの存在を脅威に感じた時には、専門家の力を頼ることの重要性を再確認した。
ご依頼いただき、ありがとうございました。