蜂の巣駆除コラム
エアコンの室外機は雨風や外敵の影響を受けにくい場所なので、しばしば蜂の営巣場所に選ばれます。室外機に巣を作られると、庭に出たときに蜂に襲われたり、室内に蜂が侵入してきたりするリスクが高くなるので、早急に対処しましょう。
本記事ではエアコン室外機にできた蜂の巣を放置するリスクや、室外機にできた蜂の巣の駆除方法と予防方法について解説します。誤って室外機に殺虫剤をかけてしまった場合の対処法や、室外機に蜂の巣があるときのエアコンの使用についても説明しているので、蜂の巣にお困りの方はぜひ参考にしてください。
目次

エアコン室外機にできた蜂の巣を放置すると、以下のようなリスクが懸念されます。何らかの被害に遭う前に、室外機の蜂の巣は早めに駆除しましょう。

蜂は巣に近づく者は外敵と見なして襲いかかってくる習性があるため、室外機に巣を作られると、庭に出たときなどにうっかり蜂に刺される可能性があります。特に巣作りや繁殖を行う7~9月頃は蜂が攻撃的になりやすい時期であり、室外機に近づいただけで襲いかかられることもあり得ます。
また、蜂に指されるリスクは屋外だけに限りません。エアコン室外機は、水分を排出するためのドレンホースを介して室内機とつながっているため、室外機に巣を作った蜂がホースをくぐり抜けて室内に侵入する恐れがあります。
実際に、ドレンホースを通じて虫が室内に侵入したという報告は決して少なくないため、室外機に蜂の巣を作られた場合、室内に侵入するリスクも想定しておく必要があります。

エアコンの室外機には背面と側面にファンが取り付けられており、室内の熱を外に逃したり、外気からの熱を取り込んだりする役割を担っています。このファンの側に蜂の巣を作られると、回転したときに巣や蜂を巻き込んでしまい、破損や故障するリスクが高くなります。
ファンモーターの修理には数万円の費用が掛かるため、かなり痛い出費です。
また、室外機のファンが故障するとエアコンそのものが作動しなくなるため、特に夏場は熱中症のリスクが高まる原因にもなるでしょう。

エアコン室外機に蜂の巣を発見したとき、一刻も早く駆除しようと殺虫剤の噴射を検討する方もいるでしょう。
しかし、室外機の巣に直接殺虫剤をかけるのは禁物です。室外機はファンや減圧機、圧縮機などさまざまな部品で構成されていますが、これらのほとんどは水濡れに弱く、殺虫剤の液をかけると故障する恐れがあります。
また、蜂の巣に殺虫剤を噴射すると、巣の中や周辺にいる蜂をいたずらに刺激してしまい、一斉に襲いかかられる危険性もあります。
以上の理由から、室外機にできた蜂の巣に直接殺虫剤をかけるのはやめましょう。もし誤って室外機に殺虫剤をかけてしまった場合は、室内機の電源プラグを抜いたうえで、念のためにエアコンを購入した販売店やメーカーに点検を依頼しましょう。
電気回路の部品を殺虫剤の液で濡らしてしまった場合、乾いたとしても漏電や発火などの危険性があるため、電源を入れるのは控えた方が無難です。
また、殺虫剤の液が付着したままエアコンを作動させると、殺虫剤の成分を含んだ空気が室内に入り込み、健康に害を及ぼす可能性があります。そのため、殺虫剤をかけてしまった後は十分な換気を行い、殺虫剤の成分を吸い込まないよう注意しましょう。

近年の日本の夏は猛暑になりやすいため、「蜂の巣があることは分かっているけれど、エアコンを使いたい」という方は多いでしょう。
ただし、前述したように室外機に蜂の巣がある状態でエアコンを作動させると、ファンの回転に蜂や蜂の巣が巻き込まれ、不具合や故障を起こす原因となる可能性があります。
具体的なトラブル事例は以下の通りです。
蜂の巣が熱交換器やファンなどに影響を及ぼしている場合、通気性が悪くなって内部の熱が排出されにくくなり、冷房機能が低下する場合があります。部屋がなかなか冷えないと、設定温度を下げざるを得ず、結果的に電気代がかさむ要因にもなるでしょう。
また、内部に熱がこもって過熱状態になると、安全装置が作動して緊急停止することもあるようです。その場合、何らかのエラーがリモコンなどに表示されます。
さらに、ファンが蜂の巣を巻き込んだり、接触したりした場合はカラカラ、ガラガラといった異音が室外機から聞こえてくることもあります。
このように、室外機にある蜂の巣を放置したままエアコンを動かすと機能面や経済面でさまざまなデメリットがあるため、巣を駆除するまでは作動させないよう注意しましょう。
春や秋なら数日エアコンを使わなくても特に不便は感じないかもしれませんが、夏や冬は日常生活に大きな支障を来す可能性大です。特に日本の夏は猛暑のリスクが高く、エアコンをつけずに生活していると熱中症になる危険性が高くなってしまいます。
熱中症は命に危険が及ぶ症状になるケースも多々報告されているため、夏場に室外機に蜂の巣を作られてしまった場合は、即日対応可の業者に依頼し、なるべく早めに駆除してもらうことをおすすめします。

室外機にできた蜂の巣を自分で駆除する場合は、必要な道具を準備し、正しい手順で行うことが大切です。ここでは室外機の蜂の巣を自力で駆除する場合の準備と手順を分かりやすく説明します。
蜂の巣の駆除を安全かつ適切に行うために、以下の道具をそろえておきましょう。
蜂専用の防護服は、刺された際に針が皮膚に到達しにくい仕組みになっている他、フードやプロテクターなどが付いており、蜂の被害を最小限に抑えられます。
ただし、防護服は造りがしっかりしたものほど高価になります。特にスズメバチ用の防護服は10万円以上するケースも少なくありません。防護服に関してはレンタルすることも可能で、自治体によっては無料で貸し出しているところもあるようです。手元に防護服がない場合は自治体に問い合わせてみると良いでしょう。
なお、防護服は自作することも可能です。中綿入りのスキーウエアやレインコート、防虫ネットを付けた厚手の帽子などを用意し、首元の隙間をフェイスタオルなどで埋めれば即席の防護服になります。アイテムはなるべく白色を選びましょう。蜂は黒色に反応して攻撃する習性があるため、全身を白色で統一させれば防御力が高まります。
ただし、専用の防護服に比べると性能は低くなるため、大型の蜂や攻撃性の高い蜂の巣を駆除する際は注意が必要です。
なお、しっかりした防護服を着用していても蜂に刺されるリスクはゼロではありません。万一に備え、ポイズンリムーバー(蜂の毒を吸い取る道具)や、腫れ・赤みを抑えるためのステロイド軟膏、患部を冷やす氷のうなども用意しておきましょう。
ビニール袋は燻煙タイプの殺虫剤を使うときに室外機を覆うものなので、室外機のサイズに合ったものを準備します。
道具をそろえたら作業に取りかかりますが、けがや感電などのリスクを防ぐため、事前にエアコンのコンセントを抜いておくことを忘れないようにしましょう。
もし室外機の周辺に蜂が飛び回っていたら、蜂駆除スプレーを噴射して駆除しておきます。蜂が周囲にいる状態で作業を始めると攻撃される恐れがあるため、周辺をよく観察しておきましょう。
なお、スプレーを噴射するときは室外機に掛からないよう注意が必要です。

自力で蜂の巣を駆除する際は燻煙タイプの殺虫剤を使用するため、煙が周囲に拡散してしまわないよう、あらかじめ室外機をビニール袋でしっかり覆います。
ビニール袋と地面との間に余計な隙間ができないよう、燻煙剤を入れるスペースだけを残して、ガムテープや養生テープでしっかり固定します。

準備ができたら、燻煙剤を焚いて隙間から入れ、入口をテープで塞ぎます。
燻煙剤の待機時間はおおむね数時間程度ですが、安全のためにそのまま一晩放置します。

翌朝、ビニール袋の内部にいる蜂が完全に動かなくなっていることを確認したら、テープと袋を外します。
ドライバーを使って室外機のカバーを取り外したら、内部にある巣や蜂の死がいを火ばさみやトングなどを使って取り出し、ほうきとチリトリで集めて処分します。蜂の針に含まれている毒は死んでもなお有効なので、素手で触らないよう注意しましょう。
以上、蜂の巣を駆除する方法をご紹介しましたが、自力で駆除するのは巣が小さく、働き蜂の数が少ないケースだけに留めた方が無難です。
特に7~9月は巣作りや繁殖の時期に当たるため、蜂の数も攻撃性も増しています。そのぶん駆除の難易度も高くなるため、プロの業者に依頼して駆除してもらった方が安心でしょう。
また、電装部品などデリケートな部分に蜂の巣がある場合も要注意です。きちんと駆除したつもりでも、巣のかけらや蜂の死がいが残っていた場合、エアコンを作動させたときに不具合や故障を引き起こす原因となります。
さらに、自力で蜂の巣を駆除するには手間と時間が掛かるうえ、全ての道具をそろえるとそれなりのコストが発生します。最初から蜂の巣駆除専門のプロに依頼した方が手間やコストの削減につながる可能性が高いので、自力で作業する前に慎重に検討すると良いでしょう。

室外機に蜂の巣を作られないよう、事前に以下の予防・対策を講じておきましょう。

網目の細かい防虫ネットを室外機にかぶせておけば、蜂の侵入を防げます。メッシュ素材なら室外機の通気性を損なう心配もないため、エアコンの機能を低下させずに予防できるでしょう。
なお、防虫ネットは風で飛ばされる可能性があるため、防水テープなどを使ってしっかり固定しておきましょう。
また、防虫ネットは経年劣化によって破れたり、網目が緩んで大きくなったりする場合があるので、定期的に状態をチェックすることも大切です。
室外機の周辺に蜂の餌になるものを置いていると、蜂が集まってくる原因となります。
蜂は甘いにおいに反応して寄ってくる習性があるため、お菓子の食べかすやジュースが入っていた空き缶・ペットボトル、果物、生ごみなどを室外機周辺に置かないよう注意しましょう。
また、ミツバチは花の蜜や花粉を採取しやすい場所を好んで巣を作るため、室外機周辺でガーデニングをするのは控えた方が良いでしょう。
蜂は甘いにおいを好む一方で、ハッカ油や木酢液などのにおいを嫌います。これらを室外機周辺に振りまいておけば、蜂が寄ってくるのを未然に防げるでしょう。ハッカ油や木酢液はホームセンターなどで手軽に入手できるため、手軽に行える対策法としても有効です。
ただし、においは時間が経過すると薄れてしまうため、定期的な対策が必要になります。
エアコン室外機に蜂の巣を作られると、作動時に不具合や故障が起こる原因になる他、ドレンホースを伝って蜂が室内に侵入したり、庭に出た際に蜂に刺されたりするリスクがあります。
蜂の巣は燻煙タイプの殺虫剤を使えば自力で駆除することも可能ですが、時間や手間が掛かるうえ、蜂に刺される可能性もあります。特に蜂が攻撃的になっている時期や、蜂の巣がかなり大きくなっている場合は自力で駆除するリスクはかなり高くなるので、専門の業者に駆除を依頼するのがおすすめです。
蜂の巣駆除PROは、365日年中無休で、ご自宅やその周辺にできた蜂の巣を駆除するサービスを提供しています。もし駆除後、1ヶ月以内に同じ場所に巣を作られた場合は無料で対応しており、アフターサポートも万全です。現地調査や見積もりは無料ですので、エアコン室外機に蜂の巣を作られて困っている方は、ぜひ蜂の巣駆除PROまでお気軽にご相談ください。