キボシアシナガバチ
キボシアシナガバチの巣駆除
庭木の枝
19,000円
神奈川県大和市下鶴間の、静かな住宅街にある一軒家の庭先で、わたくしはその蜂の巣と出会いました。空が淡く染まり始め、早朝の静寂が辺りを包む頃、その不穏な気配は忍び寄っておりました。庭木の枝に、ひっそりとしかし堂々と構えた巣は、まるで自然の彫刻のように美しく、けれどもその危険性を知る者にとっては恐怖の象徴でありました。巣の主はキボシアシナガバチ、黄色と黒のコントラストが鮮やかで、優雅さと猛々しさを併せ持つこの蜂は、特に攻撃的でないものの、巣を守ろうとする本能から人間に対しても攻撃を仕掛けることがあります。
その朝、わたくしが現地に到着するまでの2時間半、お客様である60代の女性は不安な気持ちでお待ちになっていたことでしょう。小雨が降ったり止んだりと、まるで天の気まぐれに翻弄されるような不安定な気候の中、ぬるいような暑さがじわじわと身体にまとわりついていました。庭先で朝露に濡れる花々が、静かに見守る中、わたくしは数名の同僚と共に、その巣を前に立ちすくんでおりました。
バスケットボールほどの大きさの巣は、見事なまでに精巧で、先人たちの叡智が結晶したとでも言いましょうか。蜂たちの勤勉さには恐れ入るばかりです。しかし、ここは彼らの居場所ではなく、我々人間との共存のためには、取り除かねばならないのです。お客様は既婚で子供のいないご家庭とのことでしたが、一人暮らしをされる方にとっては、こうした事態は特に不安を感じさせるものでしょう。
わたくし達は慎重に、そして迅速に作業を進めました。巣の駆除にはおよそ1時間を要しましたが、その間、わたくし達の心は一瞬たりとも緩むことはありませんでした。自然との闘いというよりも、調和を取り戻すための儀式のような感覚でありました。巣を取り除いた瞬間、空気が軽やかになったように感じられたのは気のせいではないでしょう。作業を終え、振り返ると、お客様の安堵の表情が何よりの報酬でありました。
「完璧で何も文句がないわ」とおっしゃっていただけたその言葉が、わたくしの心に深く染み入りました。蜂の駆除には費用がかかるものの、この安心感には代えがたい価値があると、改めて感じさせられました。駆除作業が終わった庭は、再び平和な時間を取り戻し、そこに暮らす方々に安らぎを与える場所へと戻ったのです。
このような事態が発生しないよう、日頃からの定期的な点検や早期発見が大切であることを、お客様にもお伝えしました。自然との共存は容易ではありませんが、こうした小さな努力が大きな安心を生むのです。わたくし達は、これからも地域の方々の安全と安心のために、全力を尽くして参ります。今後ともよろしくお願いいたします。