蜂の巣駆除コラム

キアシナガバチは、黄色い脚と細長い体が特徴の大型のアシナガバチです。見かけただけで必ず人を襲うわけではありませんが、巣へ近づいたり、ハチの体に触れたりすると、防衛のために刺される危険があります。
キアシナガバチは軒下やベランダ、庭木など、人の生活範囲に近い場所へ巣を作ることがあります。巣の存在に気づかず近づいてしまうケースもあるため、黄色と黒のハチを見つけたときは、種類を確認しようとして接近してはいけません。
この記事では、キアシナガバチの見た目や巣の特徴、危険性、刺されたときの対処法、巣を見つけた際の対応を解説します。
この記事でわかること
目次

キアシナガバチは、スズメバチ科アシナガバチ属に分類されるハチです。黄色と黒の模様、細長い胴体、長い脚を持ち、国内で見られるアシナガバチの中では大型に分類されます。
飛んでいる姿だけでなく、体の模様や巣の形も見分ける手掛かりになります。ただし、セグロアシナガバチなど姿がよく似た種類もいるため、見た目だけで正確に判別できるとは限りません。
種類を確かめるためにハチや巣へ近づくと、刺激を与えてしまう可能性があります。写真を撮る場合も十分に距離を取り、近くまで移動して模様を確認しないでください。
| 項目 | キアシナガバチの基本情報 |
| 分類 | スズメバチ科アシナガバチ属 |
| 体長の目安 | 約20~26mm |
| 体の特徴 | 黄色と黒の模様、黄色い脚、細長い胴体 |
| 飛び方 | 長い後ろ脚を垂らすように飛ぶ |
| 主な活動時期 | 春から秋 |
| 巣の形 | 巣穴が露出したお椀状、シャワーヘッド状 |
| 主な営巣場所 | 軒下、ベランダ、庭木、物置、室外機周辺など |
| 項目(キアシナガバチの基本情報) | |
|---|---|
| 分類 | スズメバチ科アシナガバチ属 |
| 体長の目安 | 約20~26mm |
| 体の特徴 | 黄色と黒の模様、黄色い脚、細長い胴体 |
| 飛び方 | 長い後ろ脚を垂らすように飛ぶ |
| 主な活動時期 | 春から秋 |
| 巣の形 | 巣穴が露出したお椀状、シャワーヘッド状 |
| 主な営巣場所 | 軒下、ベランダ、庭木、物置、室外機周辺など |
キアシナガバチは春から秋にかけて活動します。春になると冬を越した女王バチが単独で巣を作り始め、働きバチが羽化すると巣作りや餌集めを分担するようになります。
夏に向かって働きバチと巣穴の数が増えるため、春には目立たなかった巣が、夏になってから発見されることもあります。

キアシナガバチを見分ける手掛かりの一つが、名前の由来にもなっている黄色い脚です。胴体にも黒と黄色の模様があり、全体的に黄色い部分が目立ちます。
体長はおおむね20~26mm程度で、アシナガバチの仲間では大型です。ただし、女王バチと働きバチでは体の大きさに差があり、個体差もあります。体長だけを基準に「キアシナガバチである」と断定することはできません。
胴体は細長く、胸部と腹部の間にははっきりとしたくびれがあります。飛ぶときには、長い後ろ脚を下へ垂らすような姿勢を取ります。スズメバチと比べると、ゆっくりとふわふわ飛んでいるように見えることも特徴です。
ただし、飛び方は風や周囲の状況によって変わります。黄色い脚、細い体形、長い後ろ脚など、複数の特徴を組み合わせて判断する必要があります。

キアシナガバチと見間違えやすい種類として、セグロアシナガバチが挙げられます。どちらも大型で、黒と黄色の模様を持っているため、離れた場所から見ると区別しにくいハチです。
キアシナガバチは脚や胴体の黄色い部分が比較的目立ちます。一方、セグロアシナガバチは胸部を中心に黒い部分が目立つ傾向があります。ただし、模様には個体差があり、光の当たり方によって色の見え方も変わります。
スズメバチとの違いは、主に体形と飛び方、巣の構造に表れます。キアシナガバチは胴体が細く、長い脚を垂らすように飛びます。スズメバチはアシナガバチよりも胴体が太く、全体的にずんぐりとした体形です。
巣の形にも違いがあります。キアシナガバチを含むアシナガバチの巣は、六角形の巣穴が外から見える構造です。スズメバチの巣は成長すると外側が覆われ、球形や楕円形になるものが多く見られます。
外観だけで種類を判断できない場合は、スズメバチの可能性も考え、近づかないことが安全です。

キアシナガバチの巣は、幼虫を育てる六角形の巣穴が外側に露出しているのが特徴です。スズメバチの巣のように全体を覆う外皮はなく、お椀やシャワーヘッドを逆さにしたような形に見えます。
春に女王バチが作り始めたばかりの巣は小さく、庭木の葉や建物の陰に隠れていると、すぐには気づかないことがあります。その後、働きバチが羽化すると巣作りが進み、巣穴や出入りするハチの数も徐々に増えていきます。
また、軒下や庭木、ベランダなど、雨風を避けやすい場所に作られる点にも注意が必要です。人の生活動線に近い場所では、巣の存在に気づかないまま接近してしまうおそれがあります。
キアシナガバチの巣を早めに見つけるため、特徴的な形状と巣を作りやすい場所について詳しく確認していきましょう。

キアシナガバチの巣は、お椀やシャワーヘッドを逆さにしたような形をしています。ハスの実に似ていると表現されることもあり、下側には六角形の巣穴が並んでいます。
巣の材料には、木の表面や枯れた植物などから集めた繊維が使われます。ハチがかじり取った繊維を唾液と混ぜて巣を作るため、表面は紙のような質感になり、灰色や灰褐色に見えます。
スズメバチの巣に見られるような、巣全体を覆う外皮はありません。六角形の巣穴や、巣の表面に止まっているハチが外から見える点が特徴です。
ただし、巣の形を確かめるために真下からのぞき込むと、ハチに接近してしまいます。遠くから見て巣穴が確認できなくても、無理に角度を変えて観察してはいけません。
また、巣が小さいからといって安全とは限りません。小さな巣にも女王バチがいる可能性があり、刺激すると刺されるおそれがあります。

キアシナガバチは、巣を固定しやすく、雨風の影響を受けにくい場所を選んで巣を作ります。住宅では、軒下、ベランダ、窓枠、ひさしの下、カーポート、物置などが代表的です。
エアコンの室外機や給湯器、使用頻度の低い設備の周辺に巣を作ることもあります。機器を動かした際の振動や、点検のために手を入れたことが刺激となり、ハチが飛び出す可能性があるため注意が必要です。
庭では、低木や植え込み、葉が重なった場所、枝の内側などにも巣を作ります。庭木を剪定したり、草むしりをしたりする際に、巣へ気づかず触れてしまうケースがあります。
玄関や物干し場など生活動線に近い場所に巣がある場合は、駆除が終わるまで別の出入り口や場所を使用してください。

キアシナガバチは、人を見つけると常に追い回すようなハチではありません。しかし、毒針を持っているため、巣へ近づいたり、ハチの体に触れたりすると、防衛のために刺すことがあります。
特に、庭木の剪定や草むしり、軒下の清掃などで巣へ気づかず接近した場合は注意が必要です。巣を棒で落とそうとする、近くを飛ぶハチを手で払うといった行動も、刺激を与える原因になります。
アシナガバチは比較的おとなしいといわれますが、安全なハチという意味ではありません。刺された後は患部の痛みや腫れだけでなく、体質によって全身症状が現れる可能性もあります。
被害を避けるためにも、どのような場面で刺されやすいのか、刺された場合にどのような症状へ注意すべきかを確認しておきましょう。
キアシナガバチが人を刺す主な理由は、自分自身や巣を守るためです。巣の近くで壁や枝を揺らす、棒やほうきで巣を落とそうとする、近距離から殺虫剤を噴射するといった行動は、ハチを刺激します。
ハチが近くへ飛んできても、手で激しく払ってはいけません。急な動きによってハチを刺激したり、手が体へ触れて刺されたりする可能性があります。姿勢を低くし、ゆっくりとその場を離れてください。
庭木の剪定や草むしり、軒下の清掃などをしているときも注意が必要です。作業による振動が巣へ伝わると、巣を守るハチが飛び出してくる場合があります。
洗濯物や屋外に置いた靴、手袋などにハチが入り込んでいることもあります。身に着ける前に軽く振る、目視で確認するといった習慣をつけると、偶発的な接触を避けやすくなります。
キアシナガバチに刺されると、患部に強い痛み、赤み、腫れ、かゆみ、熱感などが現れることがあります。症状の程度や続く期間には個人差があり、刺された場所や回数によっても変わります。
多くは刺された箇所を中心とした症状ですが、体質によっては全身に症状が広がることがあります。全身のじんましん、息苦しさ、吐き気、めまいなどが急速に現れた場合は、アナフィラキシーの可能性があります。
アナフィラキシーとは、アレルギーの原因となる物質が体内へ入ったことで、皮膚、呼吸器、消化器、循環器など複数の部位に強い症状が現れる状態です。
呼吸が難しい、顔や喉が腫れる、意識がもうろうとするといった症状は、命に関わる可能性があります。刺された後は患部だけでなく、全身の変化にも注意してください。

キアシナガバチに刺されたときは、応急処置を始める前に、安全な場所へ移動する必要があります。巣の近くにとどまると、別のハチに続けて刺される可能性があるためです。
ハチから離れた後は患部を流水で洗い、冷やします。同時に呼吸や意識の状態も確認し、全身症状が現れた場合は、すぐに救急車を呼んでください。
刺された後に取るべき行動は、症状の現れ方によって異なります。以下では、患部に痛みや腫れがある場合の応急処置と、緊急性の高い全身症状を見分けるポイントについて詳しく解説します。
刺された直後は、ハチを追い払ったり、巣の場所を確認したりせず、姿勢を低くして静かに離れます。屋内や車内など、ハチが入ってこない場所へ移動してください。
安全を確保した後は、患部を流水で洗い流します。傷口を強くこすったり、口で毒を吸い出したりしてはいけません。口の中に傷があると、吸い出した毒が体内へ入る可能性があります。
ハチ毒に対してアンモニアを塗る方法も推奨できません。ハチ毒はアンモニアによって中和できるものではなく、皮膚への刺激になる可能性があります。
洗い流した後は、氷や保冷剤をタオルで包み、患部を冷やします。冷却によって痛みや腫れを和らげられることがありますが、氷や保冷剤を直接皮膚へ当て続けると、低温やけどにつながるため注意してください。
痛みや腫れが強い場合、腫れが広がっている場合、目や口の周辺を刺された場合、複数箇所を刺された場合は、早めに医療機関へ相談します。
刺された後に息苦しさや呼吸のしにくさを感じた場合は、ためらわずに救急車を呼んでください。顔、喉、舌、唇の腫れ、全身に広がるじんましん、繰り返す吐き気や嘔吐、強いめまい、意識がもうろうとする症状にも注意が必要です。
症状が急速に進む可能性があるため、「しばらく休めば治るだろう」と様子を見てはいけません。救急車を待つ間は無理に歩かず、安静にします。
医師からアドレナリン自己注射薬を処方されている場合は、事前に説明を受けた方法で使用してください。自己注射薬を使用して症状が一時的に落ち着いても、医療機関での診察は必要です。

キアシナガバチの巣を見つけたら、近づかず、刺激しないことが基本です。巣の真下からのぞき込む、近距離から写真を撮る、棒やほうきで触るといった行動は、巣を守るハチを刺激するおそれがあります。
まずは安全な距離を保ち、巣がある場所や高さ、ハチの出入りなどを確認してください。ただし、巣の大きさやハチの種類を詳しく調べようとして、無理に接近してはいけません。
子どもやペットがいる場合は、巣の周辺へ近づかないようにします。玄関やベランダ、物干し場など生活動線に巣があるときは、駆除が終わるまで別の出入り口や場所を使用すると安心です。
巣を見つけた後は、離れた場所から確認できる情報をもとに、自力で対応できる状態か、専門業者へ相談したほうがよい状態かを判断しましょう。
巣を見つけたときは、安全な距離を保ったまま、おおよその位置や大きさを確認します。あわせて、ハチが何匹程度出入りしているか、地面からどのくらいの高さにあるか、人が頻繁に通る場所かどうかも確認してください。
ただし、正確な大きさや巣穴の数を調べる必要はありません。確認のために近づくほうが危険です。写真が必要な場合は、離れた場所からズーム機能を使って撮影します。
人がほとんど立ち入らない場所にあり、生活への影響がない巣は、直ちに駆除しなくても接触を避けられる場合があります。一方、玄関、物干し場、通路、庭仕事をする場所などに巣があると、気づかず近づく可能性が高くなります。
自力駆除を検討できるのは、作り始めの小さな巣で、ハチの数が少なく、手の届く低い場所にある場合などに限られます。周囲が開けていて、すぐに避難できることも条件です。
ただし、条件がそろっていても、刺される危険がなくなるわけではありません。ハチに刺された経験がある人や、駆除作業に不安を感じる人は、自分で対応しないでください。
巣が大きく、複数のハチが出入りしている場合は、すでに働きバチが増えている可能性があります。軒下や屋根、2階のベランダなど高い場所にある巣、室外機や物置の内部など狭い場所にある巣も、自力駆除には向きません。
玄関や窓、物干し場など生活動線に近い場合、巣の全体が見えない場合、ハチの種類が分からない場合も、専門業者への相談を優先してください。

キアシナガバチの巣を安易に自分で駆除すると、刺されるだけでなく、転倒や転落につながるおそれがあります。
アシナガバチの巣が比較的小さく見えても、防護装備や作業環境が十分でなければ安全とはいえません。特に巣が成長している時期、高所や狭い場所、生活動線の近くにある場合は、専門業者への相談を優先してください。
巣へ殺虫剤を噴射すると、巣の表面や周辺にいたハチが一斉に飛び出すことがあります。突然ハチが向かってくると、驚いて走ったり、足元を踏み外したりする可能性があります。
長袖や手袋を着用しても、専門的な防護服と同じように体を守れるわけではありません。袖口、首元、ズボンの裾などからハチが入り込むこともあれば、衣服の上から刺されることもあります。
脚立やはしごを使った作業は、特に危険です。高い場所でハチが飛び出すと、反射的に体を動かしてバランスを崩す可能性があります。ベランダから身を乗り出したり、不安定な台へ乗ったりして巣を駆除してはいけません。
また、巣だけを落としても、外へ出ていたハチが戻ってくる場合があります。巣を取り除いた直後に近づくと、戻ってきたハチに刺されるおそれがあります。
「アシナガバチだから簡単に駆除できる」「巣が小さいから危険ではない」と判断せず、少しでも不安がある場合は作業を始めないでください。
ハチ駆除の専門業者へ依頼すると、ハチの種類、巣の場所、大きさ、周囲の状況を確認したうえで、現場に合った方法を選んでもらえます。
キアシナガバチとセグロアシナガバチは見た目が似ており、離れた場所からでは種類を判別できないことがあります。スズメバチとの区別が難しいケースもあります。専門業者であれば、ハチの種類を確認したうえで、必要な防護装備や道具を選んで対応できます。
高所や狭い場所にある巣にも対応しやすく、巣を取り除いた後に戻ってくるハチの状況も確認できます。自分で巣へ近づく必要がないため、刺傷や転落の危険を抑えられる点もメリットです。
依頼する際は、作業料金だけでなく、追加料金が発生する条件、巣の撤去が含まれているか、作業後に戻りバチが発生した場合の対応範囲も確認してください。
キアシナガバチは、黄色い脚と細長い体が特徴の大型のアシナガバチです。見かけただけで必ず襲ってくるわけではありませんが、巣へ近づいたり刺激したりすると、刺される危険があります。
巣を見つけたときは、種類を確認しようとして近づかず、安全な場所から位置やハチの数を確認してください。高所や狭い場所にある巣、働きバチが増えている巣、生活動線に近い巣は、自力で駆除しようとすると刺傷や転落につながる可能性があります。
「蜂の巣駆除PRO」では、ハチの種類や巣の場所、周辺の状況を確認したうえで対応します。キアシナガバチか判断できない場合や、自力での駆除に不安がある場合は、無理に巣へ近づかずご相談ください。