和泉市山荘町の蜂の巣駆除事例

和泉市山荘町という静かな住宅地で、何やら不穏な報告が舞い込みました。夕暮れ時のじっとりとした空気の中、風がほとんど吹かない静かな日でした。物置の内部にある得体の知れない巣を発見したお客様からのSOSです。そこにはムモンホソアシナガバチの巣が隠れていました。私は蜂の駆除業者として、その声に応えるべく、一人で駆除に向かいました。距離を考慮し、到着するまでに1時間30分ほどかかりましたが、すぐに対応することができました。

ムモンホソアシナガバチは、日本全国に広く分布している蜂の一種で、特に夏から秋にかけてその活動が活発になります。特徴的なのは、その細長い体と長い足。見た目は少々威圧的ですが、実際にはそれほど攻撃的ではありません。ただし、巣に近づきすぎたり、刺激を与えると防衛本能が働き攻撃してくることがあります。そのため、巣を発見した場合、無理に触れたりせず、プロに任せることが一番安全です。

お客様は40代の女性で、既婚ですがお子様はいらっしゃらないとのこと。物置を整理している際に、野球ボールくらいの大きさの巣を見つけたときは、驚きと不安でいっぱいだったことでしょう。その巣は直径約7cm程度で、比較的小さめなものではありましたが、これからの成長期を迎える前に駆除することが求められました。

現場に到着し、まずはお客様にご挨拶と状況の確認を行いました。物置の中を覗くと、確かにムモンホソアシナガバチの巣があり、数匹の蜂が周りを飛び交っていました。防護服に身を包み、慎重に作業に取り掛かります。蜂の動きを注意深く観察しながら、駆除用の専用スプレーを使用して巣を取り囲む蜂を一気に制圧しました。次に、巣自体を取り除く作業に移ります。巣はしっかりと固定されていましたが、慎重に取り外すことができました。作業は1時間ほどで無事に終了し、後片付けを済ませて、全ての工程を完了しました。

駆除作業を終えた後、お客様に状況を説明し、無事に安全が戻ったことをお知らせしました。しかし、15000円という駆除費用に対しては少し不満があるご様子でした。確かに、巣の大きさから考えると高額に感じるかもしれませんが、使用する資材や安全を確保するための装備、そして何よりもお客様の生活を脅かす危険を取り除くための技術と経験が詰まった価格設定です。

お客様にはその点をご理解いただきたいと願いながらも、結果としてその場の危険を取り除けたことに安堵しました。「これで安心して過ごせますね」とお伝えすると、ようやく少し笑顔を見せていただけました。蜂の駆除は決して安易な作業ではありませんが、お客様の安全と安心な暮らしのために、この仕事に情熱を注ぎ続けたいと思います。喜んでいただけたなら何よりです。