セグロアシナガバチ
セグロアシナガバチの巣駆除
シャッターのボックス内部
20,000円
曇り空が広がるある昼下がり、僕たちは埼玉県羽生市下手子林へと向かっていた。この地域は静かな住宅街が広がり、季節の移ろいを感じさせる穏やかな空気に包まれている。そんな中、僕たちはシャッターのボックス内部に巣を作ったセグロアシナガバチの駆除依頼を受けた。
依頼主は50代の男性。結婚しており、子供はおらず、夫婦二人で静かに暮らしている。彼は数日前に巣を発見した時の驚きと不安を、電話越しに僕たちに伝えてくれた。「いつもは気に留めないシャッターのところに、急に蜂が飛び交うようになったんだよ」と彼は言う。発見したのは過ごしやすい気温の日で、曇り空の下でのことだった。
駆除作業に向かう道中、僕はセグロアシナガバチのことを考えていた。この蜂はその名の通り、背中が黒く、体長は約15mmから25mmほど。アシナガバチの仲間で、比較的穏やかな性格を持っている。しかし、巣を守るためには攻撃的になることもあり、注意が必要だ。巣は大型のお皿ほどの大きさで、直径は約30cm。このサイズになると、放置しておくことはできない。
現場に到着したのは、依頼を受けてから約2時間後だった。男性は少し心配そうな面持ちで僕たちを迎えてくれた。僕たちは彼の不安を取り除くため、迅速かつ安全に作業を進めることを心に決めた。
シャッターのボックスを慎重に開けると、そこには見事に作られた巣が現れた。蜂たちは僕たちの存在に気づき、やや騒がしくなった。僕たちは防護服をしっかりと着込み、駆除用のスプレーを手に、静かに作業を開始した。
1時間ほどの作業の末、無事に巣を駆除することができた。緊張が解けた僕たちは、依頼主の男性に完了報告を行った。彼は「想像以上に良かったです」と微笑みながら言い、僕たちの労をねぎらってくれた。それは僕たちにとって、何よりの報酬だった。
彼にとって、蜂の巣は日常の平穏を脅かすものであっただろう。しかし、今日の駆除が彼の日常を取り戻す一助となれたのなら、僕たちもまた安堵を感じる。蜂駆除の費用は20000円であったが、彼はその価値を理解してくれているようだった。
こうして、僕たちはまた一つ、誰かの生活に少しだけ貢献することができた。蜂たちにとっても、これが最善の結果であったのだと信じたい。お力になれたことが幸いです。