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蜂の巣駆除コラム

ツマグロスズメバチは危険?見分け方や生態・巣や毒性について解説

※画像引用元:ツマグロスズメバチ|上野高敏 -Takatoshi UENO-
https://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/suzumebachi6.html

ツマグロスズメバチは、日本では主に宮古島以南の琉球列島に分布するスズメバチです。飛んでいる個体がむやみに人を襲うわけではありませんが、庭や畑など人の生活圏に近い場所へ巣を作ることがあり、知らずに巣を刺激すると刺される危険があります。

沖縄の離島などで、腹部が黄色と黒に大きく分かれたスズメバチを見かけ、「ツマグロスズメバチではないか」「危険なのか」と気になった方もいるでしょう。

また、見た目だけで別のスズメバチと確実に区別するのは難しいため、「特徴が似ているから」と近づいて確認するのは危険です。生息地域や体色、巣の場所など複数の特徴を参考にしながら、安全な距離を保つことが大切です。

この記事では、ツマグロスズメバチの見分け方や分布、生態、巣の特徴、毒性と危険性、見つけたときの対処法まで解説します。

この記事でわかること

  • ツマグロスズメバチの見た目と見分け方
  • 沖縄を含む国内外の分布と生態
  • 巣の形や作られやすい場所
  • 毒性と見つけたときの安全な対処法

ツマグロスズメバチとは?見た目と特徴

枝にとまるツマグロスズメバチの成虫

※画像引用元:ツマグロスズメバチ|上野高敏 -Takatoshi UENO-
https://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/suzumebachi6.html

ツマグロスズメバチは、スズメバチ科スズメバチ属に分類されるハチです。日本産の個体は、働き蜂で2cm前後、女王蜂では2cm台後半が目安とされ、オオスズメバチほど大型ではありません。

大きな特徴は、腹部の前方に淡い黄色の太い帯があり、その後方が黒く見える独特な色合いです。離れた場所から見ても特徴をつかみやすい種類ですが、確認のために近づくのは避けましょう。

項目基本情報
分類スズメバチ科スズメバチ属
体長働き蜂:約2cm、女王蜂:2cm台後半
体色頭部・胸部は褐色系で、腹部に淡黄色の太い帯と黒い部分がある
国内分布宮古島以南の琉球列島
主な食べ物昆虫、熟した果実など
項目(分類)
基本情報スズメバチ科スズメバチ属
項目(体長)
基本情報働き蜂:約2cm、女王蜂:2cm台後半
項目(体色)
基本情報頭部・胸部は褐色系で、腹部に淡黄色の太い帯と黒い部分がある
項目(国内分布)
基本情報宮古島以南の琉球列島
項目(主な食べ物)
基本情報昆虫、熟した果実など

ツマグロスズメバチを見分ける際は、体長だけで判断しないことが重要です。同じスズメバチ属でも大きさが重なる種類があるため、「2cmくらいだからツマグロスズメバチ」と断定することはできません。体色や腹部の模様、見つけた地域などをあわせて確認すると、候補を絞りやすくなります。

腹部の黄色と黒がはっきり分かれている

ツマグロスズメバチの見た目の特徴を示したイラスト

ツマグロスズメバチは、腹部に黄色と黒の細かな縞模様が何本も並ぶタイプではありません。腹部の前側に淡いレモン色のような太い帯があり、後ろ側が黒く見えるため、色の境目がはっきりしています。頭部や胸部は褐色から飴色に近い色合いです。

体長だけではなく、腹部の色や帯の入り方などもあわせて見ると判断しやすくなります。ただし、種類を確かめるために近距離から撮影したり捕まえたりする必要はありません。

ツマアカスズメバチとは別の種類

ツマグロスズメバチとツマアカスズメバチの違いを比較したイラスト

「ツマグロスズメバチ」と「ツマアカスズメバチ」は名前が似ていますが、別の種類です。ツマグロスズメバチは「Vespa affinis」、ツマアカスズメバチは「Vespa velutina」で、外見や分布も異なります。

ツマアカスズメバチは日本で特定外来生物に指定されていますが、ツマグロスズメバチは宮古島以南に分布するスズメバチです。名前だけで同じハチだと判断しないようにしましょう。

ツマグロスズメバチは沖縄のどこにいる?

沖縄の集落の風景

ツマグロスズメバチは「沖縄にいるスズメバチ」と紹介されることがありますが、沖縄県内のどこにでも同じように分布しているわけではありません。国内では、宮古島以南の琉球列島が主な分布域です。

そのため、沖縄旅行中に見かけたからといって、すべての地域でツマグロスズメバチの可能性が高いとは限りません。見つけた島や地域も、種類を考える際の重要な手がかりになります。

日本では宮古島以南の琉球列島に分布する

ツマグロスズメバチの国内の分布を示した地図イラスト

日本では宮古島以南に分布し、宮古島周辺の島々のほか、石垣島、西表島、与那国島などでも生息が確認されています。なかでも石垣島や西表島では比較的よく見られ、山林だけでなく町中や海辺、人家の周辺で見かけることもあります。

そのため「沖縄県にいる」という説明だけで、沖縄本島を含む県内全域に広く分布していると捉えるのは適切ではありません。見分ける際は「宮古島以南」という分布も手がかりのひとつになります。

海外では東南アジアを中心に広く分布する

ツマグロスズメバチの海外の分布を示した世界地図のイラスト

ツマグロスズメバチは日本だけの種類ではなく、インドやスリランカ、中国南部、台湾、ベトナム、ミャンマーなどから、インドネシアやニューギニア周辺まで広く分布しています。

東南アジアでは、人里に近い平地や低山地でも見られるスズメバチです。地域によって体色などに違いがありますが、日本で見分けるうえでは細かな亜種まで覚える必要はありません。

ツマグロスズメバチの生態

葉の上にとまるツマグロスズメバチの成虫

※画像引用元:ツマグロスズメバチ|上野高敏 -Takatoshi UENO-
https://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/suzumebachi6.html

ツマグロスズメバチは、女王蜂を中心として巣を作り、働き蜂が増えるにつれて群れを発達させます。昆虫を捕食する一方、熟した果実などにも集まるため、果樹や落果の周辺で見かけることもあります。

巣から離れた場所では、餌を探して単独で飛び回る個体もいます。そのため、1匹見かけただけで「すぐ近くに大きな巣がある」と決めつける必要はありません。

春から女王蜂が巣作りを始める

越冬した新女王蜂は、暖かくなると活動を始め、新しい巣を作ります。初期は女王蜂が単独で巣作りや産卵、幼虫の世話などを行います。

働き蜂が羽化すると、餌集めや巣の拡張を担うようになり、群れは徐々に大きくなります。活動時期は地域の気候やその年の気温によっても変わるため、「この時期なら安全」と一律に判断しないことが大切です。

昆虫や熟した果実などを食べる

ツマグロスズメバチは、さまざまな昆虫を捕らえて餌として利用します。また、熟した果実など甘いものにも集まり、発酵したようなにおいのする果実へ飛来することがあります。

果樹や落果の周辺で1匹見かけても、餌を探して飛んできただけで、近くに巣があるとは限りません。巣を探そうとしてハチを追いかけず、単独個体であれば刺激せず距離を取りましょう。

一方、同じ場所へ何匹ものハチが繰り返し出入りしている場合は、近くに巣がある可能性も考えられます。草むらや木の枝の奥まで自分で確認しに行かず、安全な場所から様子を見るようにしてください。

ツマグロスズメバチの巣の特徴

草むらに作られたツマグロスズメバチの巣

※画像引用元:活動レポート202007 – 一般財団法人 竹富島地域自然資産財団
https://taketomijima.okinawa/wp/act/act202007/

ツマグロスズメバチの巣は、成長段階によって形や作られる位置が変わります。特に巣作りの初期には、地面から近い位置に作られることがあり、庭仕事や農作業中に気づかず接近する危険があります。

「巣が小さいから危険ではない」とは限りません。初期の巣でも女王蜂や働き蜂がいる可能性があるため、見つけた場合は大きさにかかわらず触れないことが基本です。

初期の巣は逆さまの徳利のような形をしている

女王蜂が作る初期の巣は、徳利を逆さまにしたような形になるのが特徴です。下側に細く伸びた部分があり、独特な形に見えます。

ただし、コガタスズメバチも初期には似た形の巣を作ります。そのため「逆さ徳利型だからツマグロスズメバチ」と断定することはできません。確認のために入口をのぞき込んだり、巣へ近づいたりするのは避けてください。

草むらや木の枝など低い場所に巣を作りやすい

ツマグロスズメバチは、巣作りの初期に地上から1m未満の比較的低い位置へ営巣することが多いとされています。木の枝などに巣を作るほか、庭や畑など人家に近い場所で営巣することもあります。

低い場所の巣は草や葉に隠れやすく、草刈りや庭木の手入れ中に気づかず接近する可能性があります。同じ場所へ複数のハチが繰り返し出入りしている場合は、巣があることも考えられるため、草をかき分けて確認せず、その場から離れましょう。

成長すると丸みのある巣になり高所へ移ることもある

働き蜂が増えて巣が発達すると、外側を覆う外被も作り足され、初期の逆さ徳利型から丸みのある形へ変化していきます。また、初期に低い場所へ作った巣から、より高い場所へ営巣場所を移すこともあります。

そのため、低い位置に巣が見当たらなくなったからといって、必ず活動が終わったとは限りません。周辺でハチの出入りが続いている場合は、別の場所に巣が作られている可能性も考え、無理に探さないようにしましょう。

巣の高さや形は成長段階や環境によって異なります。外見だけで種類を断定せず、スズメバチらしい巣を見つけた時点で不用意に近づかないことが大切です。

ツマグロスズメバチの毒性と危険性

危険を知らせる注意マークのイメージ

ツマグロスズメバチは毒針を持つため、刺されると痛みや腫れが生じる可能性があります。一方、餌を探している個体が常に積極的に人を襲うわけではありません。特に注意したいのは、巣へ近づいたり刺激したりした場合です。

危険性を考える際は、「毒を持っていること」と「普段から人へ攻撃を仕掛けること」を分けて考える必要があります。単独で飛んでいる個体を見ただけで過度に恐れる必要はありませんが、巣の近くでは話が別です。

毒針がありアレルギー反応にも注意が必要

ツマグロスズメバチの毒には、複数の毒成分やアレルゲンとなるタンパク質が含まれることが報告されています。刺された場所の痛みや腫れだけでなく、体質によってはハチ毒に対するアレルギー反応を起こすことがあります。

アナフィラキシーでは、全身のじんましんや呼吸困難、血圧低下などが生じ、重症化すると生命にかかわります。「オオスズメバチより毒が強い・弱い」といった単純なランキングではなく、刺されること自体に危険があると考えてください。

巣を刺激すると攻撃される危険がある

餌を探して単独で飛んでいるツマグロスズメバチは、人を見つけるとすぐに襲ってくるわけではありません。しかし、巣へ接近したり刺激したりすると、防衛のために攻撃される可能性があります。

巣を棒でつつく、枝を揺らす、近距離から写真を撮るといった行動は避けましょう。「比較的おとなしい」とされることがあっても、巣の近くまで安全という意味ではありません。

草刈りや農作業中は巣との接触に注意する

初期の巣は低い位置に作られることがあるため、草刈りや農作業中は特に注意が必要です。草に隠れた巣へ草刈り機を近づけたり、巣のある枝を剪定したりすると、気づかないまま刺激してしまうおそれがあります。

作業前には、周辺を飛ぶハチが同じ場所へ繰り返し出入りしていないかを離れた位置から確認しましょう。作業中に複数のハチが現れた場合は、そのまま続けず、安全な場所まで離れてください。

ツマグロスズメバチを見つけたときの対処

「対処法」と書かれた木製ブロック

ツマグロスズメバチを見つけたときは、単独で飛んでいる場合と巣を見つけた場合を分けて考えます。どちらの場合でも、自分で種類を確定するために近づかず、安全な距離を取ることが基本です。

飛んでいるハチを刺激せず距離を取る

1匹飛んでいるだけなら、近くに巣があるとは限りません。手で払ったり、捕まえようとしたりせず、静かに距離を取りましょう。見分けるためにスマートフォンを近づけて撮影する必要もありません。

ハチが近くを飛んでいる場合は、急な動きを避け、その場から離れてください。

巣を見つけたら近づかず周辺での作業を止める

巣らしいものを見つけた場合は、草刈りや剪定、農作業などを中止し、巣から離れてください。子どもやペットがいる場合は、巣の周辺へ近づかないようにすることも重要です。

ツマグロスズメバチか確定できなくても、スズメバチらしいハチが出入りしている巣なら接近しないでください。生活動線に近い、ハチの出入りが多い、種類がわからない場合は、自治体の相談窓口や蜂駆除業者への相談を検討しましょう。

刺されたあと全身症状が出た場合は速やかに救急要請する

ハチに刺された場合は、まず巣やハチがいる場所から離れて安全を確保します。そのうえで、刺された場所の痛みや腫れだけでなく、全身のじんましん、息苦しさ、意識状態の異常などがないか確認してください。

呼吸困難や意識障害など強い全身症状が見られる場合は、速やかに119番へ通報しましょう。

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ツマグロスズメバチは、日本では宮古島以南の琉球列島に分布し、腹部の淡黄色と黒のはっきりした色分けが特徴的なスズメバチです。採餌中の個体がむやみに人を襲うわけではありませんが、毒針を持ち、巣を刺激すると刺される危険があります。

特に初期には庭や畑などの低い位置へ巣を作ることがあり、草刈りや剪定、農作業中に気づかず接近する可能性があります。巣を見つけた場合は、自分で種類を確認しようと近づかず、安全な距離を確保してください。

「生活動線の近くに巣がある」「ハチの出入りが増えている」「スズメバチらしいが種類がわからない」など、対応に不安がある場合は「蜂の巣駆除PRO」へご相談ください。

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