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蜂の巣駆除コラム

トックリバチの巣を見つけたら?危険性や生態・見分け方を解説

トックリバチの巣を見つけたら?危険性や生態・見分け方を解説

トックリバチとは、泥で壺状の巣を作る単独性の蜂のことです。家の外壁や庭木などに、小さな徳利のような泥の巣を見つけてしまった際は、「トックリバチの巣なのか」「危険ではないのか」と不安に思う方もいるでしょう。

トックリバチはスズメバチのように大きな群れで巣を守る種類ではありません。人を積極的に襲う蜂でもありませんが、メスは毒針を持つため、捕まえたり巣を壊したりすると刺される可能性があります。

また、コガタスズメバチも巣作りの初期には逆さの徳利のような巣を作ります。形だけで判断せず、巣の素材や蜂の出入り方も確認することが大切です。

この記事では、トックリバチの生態や巣の特徴、危険性、スズメバチとの見分け方、巣を見つけたときの対応を解説します。

この記事でわかること

  • トックリバチの生態と活動時期
  • トックリバチの巣の特徴
  • トックリバチの毒や危険性
  • トックリバチとコガタスズメバチの巣の見分け方

トックリバチとは?

トックリバチとは?

一般に「トックリバチ」と呼ばれているのは、ミカドトックリバチです。日本に広く分布するドロバチの仲間で、体長は約10~15mm。黒い体に黄色い斑紋が入り、腹部の付け根が細長くくびれています。

成虫は5~10月ごろに見られ、北海道から本州、四国、九州に分布しています。花を訪れて蜜を吸う一方、メスは幼虫の餌にするためにシャクガなどガ類の幼虫を狩ります。

トックリバチの基本的な特徴は次のとおりです。

項目特徴
分類スズメバチ科ドロバチ亜科
大きさ体長約10~15mm
体色・見た目黒色を基調とし、胸部や腹部に黄色い斑紋がある
活動時期5~10月ごろ
分布北海道・本州・四国・九州
成虫の餌花の蜜
幼虫の餌シャクガなどガ類の幼虫
項目(分類)
特徴スズメバチ科ドロバチ亜科
項目(大きさ)
特徴体長約10~15mm
項目(体色・見た目)
特徴黒色を基調とし、胸部や腹部に黄色い斑紋がある
項目(活動時期)
特徴5~10月ごろ
項目(分布)
特徴北海道・本州・四国・九州
項目(成虫の餌)
特徴花の蜜
項目(幼虫の餌)
特徴シャクガなどガ類の幼虫

トックリバチはスズメバチ科ドロバチ亜科のハチ

トックリバチはスズメバチ科ドロバチ亜科のハチ

トックリバチは、スズメバチ科ドロバチ亜科に分類される蜂です。オオスズメバチやコガタスズメバチなどと同じスズメバチ科に含まれますが、暮らし方は大きく異なります。

スズメバチは女王蜂を中心に多数の働き蜂が集団で生活します。一方、トックリバチには働き蜂がおらず、メスが1匹で巣作り、産卵、幼虫の餌集めまで行います。

このため、スズメバチのように多数の蜂が巣の周囲を飛び回り、集団で巣を防衛することはありません。ただし、メスは毒針を持つため、素手で捕まえたり体を押さえたりするのは避けましょう。

細いくびれと膨らんだ腹部が特徴

細いくびれと膨らんだ腹部が特徴

トックリバチは、黒色の体に黄色い斑紋が入った蜂です。とくに目立つのが腹部の形で、胸部から続く腹部の付け根が細長く、その先が丸く膨らんでいます。

アシナガバチやスズメバチにも腹部のくびれはありますが、トックリバチは細い柄の先に大きな腹部がついたような体形をしています。

ただし、ムモントックリバチなど外見が似たドロバチの仲間もいます。黒と黄色という体色だけで判断するのではなく、腹部の形や巣の特徴もあわせて確認してください。

トックリバチの巣は泥でできた徳利のような形

トックリバチの巣は泥でできた徳利のような形

トックリバチの巣は、泥を固めて作られた小さな壺状の巣です。丸く膨らんだ部分に細い入口がつき、徳利のように見えます。

スズメバチの巣のように成虫が大きな群れで生活するためのものではなく、卵からふ化した幼虫を育てるために作られます。

泥を使って小さな壺状の巣を作る

メスは土を泥状にして少しずつ運び、丸い育房を作ります。さらに入口部分を細長く整え、徳利の口のような形に仕上げます。

完成した巣は、乾いた土を固めたような見た目です。表面には泥を少しずつ積み重ねた跡が残ることもあります。

巣を見分ける際は、「小さいかどうか」よりも、泥でできていること、丸い本体に細い入口があることが重要です。確認のために指で触ったり、顔を近づけたりする必要はありません。

外壁や木の枝などさまざまな場所に巣を作る

トックリバチは、草木の枝や茎、岩の表面などに巣を作ります。住宅の周辺では、家屋の壁などに巣が作られることもあります。

そのため、庭木だけでなく、建物の周辺で泥の塊のようなものを見つけることがあります。巣が作られる場所だけで蜂の種類を判断することはできませんが、泥でできた壺状の巣であればトックリバチなどドロバチの仲間が作った可能性があります。

蜂が出入りしている最中に巣を剥がしたり、穴をのぞき込んだりすると蜂を刺激するおそれがあります。巣の状態を確認するときは、安全な距離を保ってください。

巣の中に幼虫の餌を入れて蓋をする

巣の中に幼虫の餌を入れて蓋をする

トックリバチのメスは、完成した巣に1個の卵を産みます。その後、シャクガなどガ類の幼虫を狩り、毒針で麻痺させて巣の中へ運び込みます。

幼虫が成長するために必要な餌を蓄えると、巣の入口を泥で閉じます。ふ化したトックリバチの幼虫は、巣の中に用意されたガ類の幼虫を食べながら成長します。

親蜂がふ化後の幼虫へ繰り返し餌を運ぶのではなく、産卵時に必要な餌をまとめて準備しておくのが特徴です。巣に穴が開いていても内部の状態を外から確実に判断することはできないため、空に見える巣でも素手で壊さないようにしましょう。

トックリバチはどのように暮らしている?生態と活動時期

トックリバチはどのように暮らしている?生態と活動時期

トックリバチは、メスが単独で子孫を残すための準備を行う蜂です。成虫は5~10月ごろに見られ、花の蜜を利用しながら、メスは巣作りや幼虫の餌集めを行います。

スズメバチのような「女王蜂と働き蜂の群れ」は作らず、1匹のメスが巣を完成させます。

群れを作らず1匹で巣作りや子育てをする

トックリバチのメスは、自分で巣材となる泥を集め、巣を作ります。巣が完成すると卵を産み、幼虫の餌を確保して入口を閉じます。

働き蜂が幼虫へ餌を運び続けるスズメバチとは異なり、トックリバチは幼虫が必要とする餌を先に巣の中へ蓄えておきます。巣を閉じた後は、その幼虫の世話を続けません。

そのため、トックリバチの巣では、多数の成虫が同じ巣へ集まって生活することはありません。家の周辺で1匹が泥を運んでいる場合は、営巣中のメスである可能性があります。

イモムシなどを狩って幼虫の餌にする

メスが狩るのは、主にシャクガなどガ類の幼虫です。獲物を毒針で麻痺させたうえで巣まで運び、これからふ化する幼虫の餌として蓄えます。

トックリバチ自身がイモムシを主食にしているわけではありません。成虫と幼虫では食べるものが異なり、狩りは子育ての準備として行われます。

植物を食べるガ類の幼虫を捕らえるため、庭や畑では害虫を捕食する側面もあります。人との接触がほとんどない場所に巣がある場合は、見つけただけで直ちに駆除しなければならない蜂ではありません。

成虫は花の蜜などを利用する

成虫は花の蜜などを利用する

トックリバチの成虫は花を訪れ、蜜を吸って栄養を得ます。そのため、庭の花や野原などで姿を見かけることがあります。

花に止まっている個体は、幼虫の餌を狩っているわけではなく、自分の栄養をとっている状態です。

近くを飛んでいても、追い払うために手で叩いたり捕まえたりする必要はありません。飛んできた場合は刺激せず、その場から離れるか、飛び去るのを待ちましょう。

トックリバチの危険性は高い?毒や攻撃性について

トックリバチの危険性は高い?毒や攻撃性について

トックリバチのメスは毒針を持っていますが、人を積極的に追いかけて攻撃する蜂ではありません。巣の周囲を多数の働き蜂で守るスズメバチとは、危険性の性質が異なります。

一方で、毒針がある以上、手で捕まえるなど刺激すれば刺される可能性があります。「おとなしい蜂だから触っても安全」と考えないことが大切です。

毒針はあるが積極的に人を襲うハチではない

トックリバチのメスは、幼虫の餌となるガ類の幼虫を麻痺させるために毒針を使います。毒針を持っているものの、スズメバチのように巣の周囲を集団で警戒し、人が近づいた際に積極的に攻撃する蜂ではありません。

通常は人を獲物として攻撃することはありませんが、素手で捕まえる、衣服の中に入った蜂を上から押さえる、営巣中の巣を壊すなど、蜂が身を守ろうとする状況では刺される可能性があります。特に、巣作りをしている最中のメスや、体に触れそうな距離まで近づいた場合は、意図せず蜂を刺激してしまうことがあります。

庭やベランダで見つけても、手で払ったり棒で巣を落としたりせず、蜂との距離を取ってください。巣が生活動線から離れており、人と接触する可能性が低い場合は、無理に近づかず様子を見ることもできます。「攻撃性が低いから安全」と考えるのではなく、触らず刺激しないことが基本です。

刺された場合はアレルギー反応にも注意する

蜂に刺された場合は、まず蜂から離れて安全な場所へ移動します。刺された部分を水で洗い、腫れや痛みがある場合は冷やしてください。

蜂毒によって強いアレルギー反応が起こると、全身のじんましん、唇や舌の腫れ、息苦しさ、嘔吐、めまい、意識がもうろうとするといった症状が現れることがあります。

呼吸が苦しい、意識状態がおかしいなどの症状がある場合は、速やかに119番へ通報してください。過去に重いアレルギー反応を起こし、アドレナリン自己注射薬を処方されている場合は、医師から指示された方法に従って使用します。

トックリバチとスズメバチの巣はどう見分ける?

どっち?

トックリバチの巣は特徴的な徳利型ですが、徳利に似た巣を見つけただけでトックリバチと判断することはできません。

コガタスズメバチも、女王蜂が単独で巣作りをする初期には、徳利を逆さにしたような巣を作ります。見分ける際は、形だけでなく巣の材料や作られ方も確認します。

比較項目トックリバチコガタスズメバチ
主な素材泥・土木の繊維を唾液で固めた紙状の素材
形丸い壺状の本体に細い口がつく下側に筒状の出入口が伸びた逆徳利型
巣の役割幼虫1匹を育てるための巣女王蜂が群れを作り始めるための巣
営巣形態単独性社会性
その後幼虫が育つための巣として使われる働き蜂が増えると巣が拡大する
比較項目(主な素材)
トックリバチ泥・土
コガタスズメバチ木の繊維を唾液で固めた紙状の素材
比較項目(形)
トックリバチ丸い壺状の本体に細い口がつく
コガタスズメバチ下側に筒状の出入口が伸びた逆徳利型
比較項目(巣の役割)
トックリバチ幼虫1匹を育てるための巣
コガタスズメバチ女王蜂が群れを作り始めるための巣
比較項目(営巣形態)
トックリバチ単独性
コガタスズメバチ社会性
比較項目(その後)
トックリバチ幼虫が育つための巣として使われる
コガタスズメバチ働き蜂が増えると巣が拡大する

トックリバチの巣は泥でできた小さな徳利型

トックリバチの巣は泥でできた小さな徳利型

トックリバチの巣は、泥を少しずつ運び、それを固めながら作られています。丸く膨らんだ部分に細い入口がついており、全体として小さな徳利や壺のような形に見えるのが特徴です。巣の内部は幼虫を育てるための空間になっており、メスはその中に卵と幼虫の餌を用意します。

表面は乾いた土のような質感で、泥を重ねて作った跡が見えることもあります。木の繊維をかみ砕いて作るスズメバチの巣とは材料そのものが異なるため、紙状の外皮や木目のような模様は見られません。この素材の違いは、トックリバチの巣とスズメバチの巣を見分けるうえで重要なポイントです。

見分けるときは、徳利のような形をしているかだけでなく、泥で作られているか、表面が土のような質感になっているかも確認してください。ただし、材質を確かめるために巣へ触ったり、近づいて表面を確認したりするのは避けましょう。安全な位置から見える範囲で判断し、種類を特定できない場合は無理に確認しないことが大切です。

コガタスズメバチの初期巣は木質で逆徳利型になる

コガタスズメバチの女王蜂は、春に1匹で巣作りを始めます。初期の巣には下側へ細長く伸びた出入口があり、徳利を逆さにしたような形になります。

巣は木の繊維をかみ砕き、唾液で固めた紙状の素材で作られます。この点が、泥を材料にするトックリバチの巣との大きな違いです。

最初の働き蜂が羽化すると、働き蜂も巣作りに加わります。その後、初期の細長い出入口はなくなり、巣は大きくなって洋梨形に近づいていきます。

なお、初期はコガタスズメバチも女王蜂1匹だけで活動しています。「蜂が1匹しかいない」という理由だけでトックリバチと判断することはできません。

種類を判断できない巣には近づかない

巣の種類がわからない場合は、正体を確かめるために近づくのは避けてください。棒でつつく、手で触る、穴をのぞく、至近距離で写真を撮るといった行動は、蜂を刺激するおそれがあります。特に、巣の中や周辺に蜂がいる状態で近づくと、防衛行動をとられて刺される可能性があるため注意が必要です。

泥でできた小さな壺状の巣であればトックリバチの可能性があります。一方、紙状の素材でできた逆徳利型の巣であれば、コガタスズメバチの初期巣である可能性があります。ただし、離れた位置からでは巣材や形を細かく確認しにくいこともあり、見た目だけで確実に判断できるとは限りません。

また、蜂の数だけで種類を判断するのも避けましょう。コガタスズメバチも巣作りの初期には女王蜂1匹で活動しているため、「1匹しかいないからトックリバチ」とは限りません。安全な場所から見ても判断できない場合は、無理に種類を特定しようとせず、専門業者へ相談しましょう。

トックリバチの巣を見つけたらどうする?

トックリバチの巣を見つけたらどうする?

トックリバチの巣を見つけても、人がほとんど近づかない場所であれば、必ずしもすぐに駆除する必要はありません。

一方、玄関やベランダなど生活動線の近くにある場合や、そもそもトックリバチの巣か判断できない場合は、安全を優先して対応を決める必要があります。

生活に支障がなければ必ずしもすぐ駆除する必要はない

トックリバチは単独性の蜂で、多数の働き蜂が巣を防衛する蜂ではありません。トックリバチの巣であることが確認でき、人がほとんど近づかない場所にあるなら、刺激せずそのままにする選択肢があります。

また、幼虫の餌としてガ類の幼虫を狩るため、庭や畑では害虫を捕食する存在でもあります。

ただし、今は問題がなくても、庭木の剪定や外壁の工事などで巣の近くへ手を伸ばす予定がある場合は注意が必要です。子どもやペットが触れられる高さにある場合も、接触する可能性を考えて判断してください。

人が頻繁に通る場所や種類が不明な場合は駆除を検討する

玄関、ベランダ、物干し場、通路など、人が日常的に利用する場所の近くに巣があると、気づかず蜂や巣へ触れてしまう可能性があります。

また、見た目が徳利型でも、コガタスズメバチの初期巣である可能性があります。巣が泥でできているか判断できない、蜂の種類がわからない、近づかないと確認できないといった場合は、自分で巣を壊さないでください。

高い場所にある巣を確認するために脚立やはしごを使うことも避けましょう。蜂に驚いてバランスを崩すと、刺傷だけでなく転落事故につながるおそれがあります。

トックリバチか判断できない巣は「蜂の巣駆除PRO」へご相談ください

トックリバチは、泥で徳利型の巣を作り、メスが単独で子育ての準備をする蜂です。人を積極的に襲う蜂ではありませんが、メスは毒針を持つため、巣や蜂を刺激するのは避けてください。

また、コガタスズメバチも巣作りの初期には逆徳利型の巣を作ります。トックリバチは泥、コガタスズメバチは紙状の素材という違いがありますが、近づかなければ確認できない場合は無理に見分けようとしないことが大切です。

巣の種類がわからない、人の通り道に巣がある、高い場所にあって安全に確認できないといった場合は、無理に自分で取り除かず「蜂の巣駆除PRO」へご相談ください。

蜂の種類と巣の状態を確認したうえで、安全に対応しましょう。

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